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ワクチンもいろいろ、です。今日は日本脳炎。

ワクチンもいろいろ、です。今日は日本脳炎。 (2012年04月16日 月 23:53)|病気|

こんばんは。音川です。

土曜日は休日診療所勤務、そして昨日は京都での内科学会に参加していたため、ブログの更新ができませんでした。

春の珍事でしょうか。あるいはHPや院内放映の影響か、旅行者ワクチンの問い合わせがチラホラ。決して多いわけではありません・・。しかし、昨年は1件も問い合わせすらなく、やや意気消沈しておりました。地域の方々への予防医学の啓発!とは言ったものの、なかなか現実は厳しい。

「日本」脳炎というからには、日本も流行地?・・・ですが、現在報告される症例数じたいはそう多くありません。もうちょっとネーミングを考えてほしいものです。思いつくところだと、狂犬病もそうですが。

このワクチンはもともと定期接種でしたが、2005年から2010年まで日本脳炎ワクチン (マウス脳由来)接種の積極的な勧奨を差し控えるよう市区町村に 勧告しました。

「積極的にやってくださいとはいいません。でも、心配な人はどうぞ」、という感じでしょうか。いかにも日本的です。当然のことながら、接種率は低下し、接種していない人の数は増えていきました。

現在、「積極勧奨」は再開しているのですが、この間にワクチンの種類がかわっています。2009年6月から乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンが使えるようになりました。

乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルス(北京株)を培養細胞で増殖させ、そのウイルスをホルマリンで“不活化”して製造します。簡単に言うと、“不活化”とは、ウイルスを病原性のないタンパクにしてしまう、ということです。

感染(蚊に刺されてウイルスが体内に入る)しても、発症(症状がでてくる)するのは100-1000人に1人です。しかし、死亡率が15%、後遺症を残したり重症化の確率が4-7割といわれています。なかなか怖い病気です。「病気になる頻度は低いものの、重症になりやすい」ということになります。

日本脳炎流行地のひとつ、台湾では15か月から接種開始です。タイでは1歳から、となっているようです。日本ではもう少し上の年齢だったと思いますが、それは環境も加味してワクチン接種をするということでしょう。早く接種して悪いわけではないのです。家族で東南アジアに転居(当クリニックにはそうそういないと思いますが)の場合には、相談していただきたいです。



 
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